京都の秋を彩る特別公開!知恩院の知られざる魅力に迫る【京都非公開文化財特別公開】

イベント
国宝 三門

京都の古都を彩るイベントとして、毎年多くの人を魅了しているのが
京都非公開文化財特別公開」です。

普段は一般公開されていない寺社の貴重な文化財を間近で拝観できるこの機会は、
歴史や美術に興味がある方にとって、まさに最高の体験となるでしょう。

この記事では、令和7年度の開催情報と、今回の特別公開で特に注目されている
知恩院に焦点を当てて、その知られざる魅力を徹底的に解説していきます。

知恩院の特別拝観期間や、見逃せない特別公開スポット、知っておくべき見どころを
詳しくご紹介しますので、訪れる前にぜひチェックしてみてください。

この記事を読めば、より深く京都の歴史と文化に触れることができるはずです。

この記事を読んでわかること
▼令和7年度「京都非公開文化財特別公開」の基本情報
▼知恩院の特別公開期間と、必見のスポット
▼知恩院の七不思議「忘れ傘」の逸話

令和7年度「京都非公開文化財特別公開」とは?

日本の文化財を保護し、その価値を広く知ってもらうために、年に2回、
春と秋に開催されるのが京都非公開文化財特別公開です。

この特別なイベントは、京都の歴史と文化の深さを感じられる貴重な機会と
なっています。

普段は非公開の場所が特別に公開されるため、多くの人がその魅力を求めて
訪れます。

イベントの概要と目的

この特別な企画は、京都古文化保存協会と連携し、文化財保護の重要性を伝える
目的で始まりました。

通常は非公開とされている寺社や庭園、仏像などを特別に公開することで、
より多くの人々に日本の伝統文化に触れてもらう機会を提供しています。

特に令和7年度の「第61回 京都非公開文化財特別公開」は、歴史的価値の高い
場所が多数含まれており、普段見ることのできない貴重な文化財を間近で鑑賞
できます。

このイベントは単なる観光ではなく、文化財保護の意義を再認識させてくれる、
学びの場ともなっているのです。

今年の注目ポイント知恩院

今回の令和7年度「京都非公開文化財特別公開」では、特に知恩院が大きな注目を
集めています。

今秋の知恩院の特別公開である日本最大級の木造門「三門」と楼上に上がって仏像
や絵画を間近に拝観できるのがポイントです。

「法然上人絵伝」や「十六羅漢像」などが安置され、仏教美術の粋を凝らした空間が
広がっています。

その荘厳さは、日本仏教建築の傑作とも称されるほどです。通常は非公開のため、
内部に入れる特別公開は貴重な体験となります。

中でも「二十五菩薩座像」は必見で、阿弥陀如来の浄土へ導く情景を表した作品
として知られています。
これまで知られていなかった知恩院の新たな魅力を発見できるでしょう。

これらの注目ポイントを事前に確認しておくことで、当日の感動がより一層増
すことでしょう。

京都非公開文化財特別公開 開催時期と場所について

京都非公開文化財特別公開は、主に春と秋に開催されます。
令和7年度の「第61回 京都非公開文化財特別公開」は、例年、秋の紅葉シーズンに
合わせるように設定され今年は10月25日から12月7日まで開催されます。

公開される寺社や文化財は、京都市内の広範囲にわたっており、事前にどこを
巡るか計画を立てておくのがおすすめです。

知恩院以外にも、魅力的な場所が多数公開されるため、興味のある場所を事前に調べておくと、効率よく特別公開を楽しむことができるでしょう。

【必見】知恩院の特別公開情報と見どころ

多くの寺社仏閣が点在する京都の中でも、特に壮大なスケールを誇る知恩院。

今回の京都非公開文化財特別公開では、通常非公開の場所が特別に公開され、
その知られざる魅力に触れることができます。

特別公開スポット「三門」

知恩院公式サイトより

知恩院のシンボルともいえる「三門」は、1621年に徳川秀忠の寄進によって
建立された、日本最大級の木造門です。
高さ約24メートル、幅約50メートルの堂々とした姿は、訪れる人を圧倒します。

寺院の門は通常「山門」と表記されますが、知恩院の門は、「三門」と書きます。
「空門(くうもん)」「無相門(むそうもん)」「無願門(むがんもん)」
という、悟りに通ずる三つの境地を象徴することから「三門」と呼ばれます 。

通常は外から眺めるだけですが、特別公開の時期には楼上へ上がることができ、
その内部は仏堂になっており、安置された仏像や絵画を拝観できます。

中央に宝冠釈迦牟尼仏像、脇壇には十六羅漢像(いずれも重要文化財)が安置
されています。

天井や柱、壁などには迦陵頻伽(かりょうびんが)や天女、飛龍が極彩色で
描かれています。

また、七不思議の一つである白木の棺があり、三門造営の命を受けた造営奉行、
五味金右衛門(ごみきんえもん)夫妻の木像が安置されています。

知恩院の歴史と魅力

現存する三門は、元和7年(1621年)に徳川2代将軍秀忠の命によって建立
されたもので、その高さ24m、横幅50mという規模は、日本の現存する木造門の
中でも最大級を誇ります。

また、本堂である御影堂は、寛永16年(1639年)に徳川3代将軍家光によって
再建された大伽藍です。
間口45m、奥行き35mという巨大なスケールを持っています  

徳川将軍家による壮大な造営は、知恩院が単なる宗派の本山というだけでなく、
当時の政治的権力の象徴でもあったことを示唆しています。

これらの建造物の圧倒的なスケールと装飾の豪華さは、当時の権力者による
特別な庇護の賜物であり、この歴史的背景を理解することで、文化財の芸術的
価値をより深く鑑賞することができます。

知恩院 特別公開期間とアクセス

特別公開期間:10月25日(土)~11月9日(日)
閉会門時間 :午前6時~午後4時

アクセス:京都市営地下鉄東西線「東山駅」から徒歩約10分
     または京都市バス「知恩院前」停留所

京都駅からバスを利用する場合、多くの系統が運行しているため、比較的
スムーズにアクセスできます。

駐車場はありますが、特別公開期間中は大変混雑するため、公共交通機関の
利用を強くおすすめします。

知恩院七不思議と「忘れ傘」の逸話

知恩院には、古くから語り継がれる「七不思議」が存在します。
その中でも有名なのが「忘れ傘」。

境内の壮大な伽藍や文化財とはまた違った、民間信仰や不思議な伝承が息づいて
いるのも知恩院の魅力です。

七不思議を知ることで、寺院により親しみを感じるとともに、歴史の奥深さを
体験することができます。

七不思議とは何か

知恩院は、三門楼上の「白木の棺」以外にも忘れ傘(わすれがさ)など、
独自の物語を持つ七不思議に彩られています。

境内の建物や道具、日常の中で生まれた物語が集まり、参拝者の関心を
惹きつけてきました。

これらは、単なる怪談や噂話ではなく、信仰心や人々の生活と深く結びついた
文化の一端でもあります。

最も有名な「忘れ傘」の伝説

三門の天井裏には「忘れ傘」と呼ばれる一本の古びた傘が吊るされています。

これには二つの伝説があり、一つは名工・左甚五郎が火伏せのまじないとして
わざと置いていったという説 。

もう一つは、御堂建立で住み家をなくした白狐が、お礼として知恩院を火災から
守るために置いたという説です 。

特に左甚五郎の説は、同時期に建立された大徳寺の方丈の屋根裏からも大工道具が
見つかった事例もあり、伝説に現実味を与える興味深い事実です 。

普段は目にすることはできませんが、七不思議の中でも最もよく知られ、知恩院を
象徴する逸話の一つとなっています。

その他の七不思議にまつわる魅力

席白木の棺 不惜身命 知恩院公式サイトより

「鶯張りの廊下」や「白木の棺」、「抜け雀」など、他にもユニークな
七不思議が伝わっています。
それぞれに歴史的背景や民間信仰が重なり、訪れる人々に想像力をかき立てます。

知恩院の七不思議は、文化財としての価値とは別に、庶民が親しんできた物語と
して今日まで息づいており、寺院を訪れる楽しみをさらに広げてくれる存在です。

門前町と周辺エリアの散策と紅葉ライトアップ

知恩院から徒歩圏内には、八坂神社や高台寺など、見どころ満載の寺社仏閣が
多数あります。

令和7年度「第61回 京都非公開文化財特別公開」では、これらの周辺の場所も
公開されているかもしれません。事前に公開リストを確認し、興味のある場所を
組み合わせて巡ることで、京都の秋をより深く楽しめます。

知恩院の門前町

知恩院の門前には、古門前通と新門前通という二つの歴史的な通りが東西に
通じています 。

これらの通りは、江戸時代初期の知恩院の再建とともに発展した門前町の一部
あり、現在もその名残をとどめています。

特別公開を訪れた後、これらの通りを散策するのもおすすめです。

知恩院の周辺エリア

知恩院は、平安神宮や円山公園、八坂神社といった京都を代表する名所が集まる
エリアに位置しています 。

知恩院と八坂神社(祇園社)が過去に土地の交換を行ったという歴史的な経緯も
あり、両者間の深い歴史的・文化的つながりがあります。

このような歴史的背景に思いを巡らせながら散策するのも楽しいでしょう。

知恩院の紅葉とライトアップ

知恩院公式サイトより

知恩院は京都を代表する紅葉の名所です。
秋のライトアップでは、京友禅の祖・宮崎友禅斎ゆかりの庭園「友禅苑」、
日本最大級の木造二重門「三門」、女坂などがライトアップされます。

また大鐘楼(重要文化財)に向かう参道も見どころです。

ライトアップ期間:2025年11月19日(水)~ 12月7日(日)
      時間:17:30~21:30(受付終了 21:00)

まとめ

令和7年度「第61回 京都非公開文化財特別公開」は、京都の知られざる魅力を
発見する絶好の機会です。

特に、壮大な歴史を持つ知恩院の特別公開は、見逃すことのできない貴重な
体験となるでしょう。

この記事でご紹介した知恩院の特別公開期間や特別公開スポット、そして見どころ
を参考に、ぜひ充実した拝観プランを立ててみてください。

秋の京都は、紅葉と文化財が織りなす最高の景色が待っています。この記事が、
あなたの特別な旅の一助となり、忘れられない思い出を作るきっかけになれば
幸いです。

歴史の重みと文化の美しさが詰まった、心温まる旅に出かけてみませんか。

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