「東寺五重塔 特別公開|公開内容・料金・紅葉の見ごろをわかりやすく解説」

イベント

京都を代表する世界遺産「東寺」の五重塔は、日本一の高さを誇る木造塔
として有名です。

2025年には、普段は公開されない貴重な文化財を間近で拝観できる
「東寺五重塔 京都非公開文化財特別公開」が行われ、多くの参拝者や観光客
から注目を集めています。

本記事では、公開期間や拝観内容、料金、東寺の歴史、さらに紅葉の見ごろまで、
訪れる前に知っておきたい情報をわかりやすくまとめました。

この記事を読めば、東寺五重塔の特別公開を余すことなく楽しむためのポイント
が一度で把握できます。
秋の京都観光を計画されている方は、ぜひ参考にしてください。

日程と公開期間

まず気になるのは、特別公開がいつ開催されるのかという点です。
訪れるタイミングを逃さないためにも、日程と時間をしっかり確認しておきましょう。

公開期間はいつからいつまで?

2025年の「東寺五重塔 京都非公開文化財特別公開」は、
10月25日(土)から11月9日(日) までの16日間限定で開催されます。

ちょうど紅葉が色づき始める時期と重なり、秋の京都観光のハイライトとして
多くの参拝者でにぎわうことが予想されます。

特別公開は短期間のため、訪問を計画する際は日程をしっかり確認して
おきましょう。

東寺公式ホームページ:https://toji.or.jp/exhibition/2025_autumn/

公開時間の目安

公開時間は場所によって異なりますが午前8時〜午後5時までで、最終受付は
午後4時30分となっています。

平日・週末ともに混雑が見込まれるため、スムーズに拝観したい方は午前中の
早い時間帯がおすすめです。

特に紅葉シーズンの週末は長い行列ができることもあるので、時間に余裕を
持って訪れると安心です。

公開内容と見どころ

特別公開では、普段は非公開の文化財や五重塔初層内部を間近で拝観できる
貴重な機会が用意されています。
どのような内容なのかをチェックしておきましょう。

非公開文化財の展示内容

今回の特別公開では、通常は非公開となっている東寺の貴重な文化財を間近で
鑑賞することができます。

とくに五重初層塔内部は普段は立ち入ることができないため、歴史ファンや建築に
興味のある方にとって大きな魅力です。

非公開の初層内部に足を踏み入れると、そこは極彩色に彩られた密教空間で、
重厚な外観からは想像もつかない荘厳な世界が広がっています。

仏像や壁画など、寺院に伝わる貴重な仏教美術に触れられる機会は非常に限られて
おり、この期間ならではの特典といえるでしょう。

五重塔初層内部の拝観ポイント

東寺公式ホームページより  五重塔初層内部

 

「五重塔」の内部には、各層に配置された仏像や精緻な装飾があり、外観からは
うかがい知れない荘厳な世界が広がっています。

とくに特別公開される初層部は、極彩色に彩られ、大日如来に見立てた
心柱(しんばしら)の周りを4体の如来と8体の菩薩像に囲まれています。

壁面には弘法大師など真言八祖の像が描かれていて、真言密教の世界観を体感
できます。

公開期間:10月25日(土)〜12月14日(日)
拝観時間:午前8時〜午後5時

見逃せない文化財の魅力

東寺公式ホームページより  立体曼荼羅立像

東寺には、国宝や重要文化財に指定された数多くの宝物が所蔵されています。

2025年秋の特別公開は宝物館開館60周年記念として国宝 密教法具と金工品が
展示されます。

公開期間:9月20日(土)〜11月25日(火)
拝観時間:午前9時〜午後5時

ほかにも密教を伝え広めるために建立された講堂も特別拝観できます。
講堂には弘法大師空海の手による、密教の教えを視覚的に表した立体曼荼羅が
あります。

曼荼羅とは密教の教えをわかりやすく表現したもので、
胎蔵界曼荼羅(たいぞうかいまんだら)と金剛界曼荼羅(こんごうかいまんだら)
があり、それぞれ、理と智慧(ちえ)という教えを伝えています。

その曼荼羅をよりリアルに伝えるために、弘法大師空海は立体曼荼羅を具現化
しました。

公開期間:10月25日(土)〜12月14日(日)
拝観時間:午前8時〜午後5時

東寺公式ホームページ:https://toji.or.jp/mandala/

料金とチケット情報

拝観にあたって気になるのが料金やチケットの入手方法です。事前に把握して
おくことで、当日のスケジュールがスムーズになります。

拝観料・特別公開の料金

「東寺五重塔 京都非公開文化財特別公開」の拝観料は、
五重塔初層、金堂・講堂
大人:1200円  高校生:700円  中学生以下:500円

9/20~10/24:
金堂・講堂800円、宝物館600円、観智院600円(全箇所共通1,500円)

10/25~11/25:
金堂・講堂・五重塔1,200円、宝物館600円、観智院600円(全箇所共通2,000円)

11/26~12/14:
金堂・講堂・五重塔1,200円、観智院600円(全箇所共通1,500円)

12/15~12/31:
金堂・講堂800円、観智院600円(共通1,200円)

11/1~12/14:
紅葉ライトアップ1,000円

※御影堂、食堂などの拝観は無料です。
※金堂・講堂、観智院の共通券は、午後4時 受付終了。
※金堂・講堂、観智院、宝物館の共通券は、午後3時30分 受付終了。

チケット購入方法

東寺の「夜間特別拝観・ライトアップ」のチケットに関しては、一般的に
事前の予約や前売り券はない
ことが多いようです。
そのため、当日に東寺の拝観受付で並んで購入することになります。

混雑を避けたい場合は、JR東海などの旅行会社のウェブサイトで、
秋の特別拝観の「先行入場」や「セットプラン」がないかを確認してみる
ことをおすすめします!

割引やセット券情報

特別公開に合わせて、東寺境内の他の文化財拝観とセットになったチケットが
販売されています。

金堂・講堂・宝物館・観智院共通チケット:1,500円
金堂・講堂・五重塔・宝物館・観智院共通チケット:2,000円
金堂・講堂・五重塔・観智院共通チケット:1,500円
金堂・講堂・観智院:1,200円

セット券を購入すれば、個別に拝観料を支払うよりお得に楽しめます。

京都観光をより充実させたい方は、公式サイトや観光情報を事前にチェックして
おくとよいでしょう。

東寺の歴史と五重塔の魅力

東寺五重塔

特別公開をより深く楽しむためには、東寺の歴史や五重塔の価値を知っておくと
理解が一層深まります。

東寺の歴史的背景

東寺(教王護国寺)は、794年に平安京遷都とともに創建された真言宗の
総本山です。

また唯一残る平安京の遺構で、1996年(平成6年)世界遺産として
登録されました。

弘法大師空海が嵯峨天皇から託されたことにより、日本の密教文化の中心
として発展しました。

現在では「古都京都の文化財」として世界遺産に登録され、国内外から多く
の参拝者が訪れる歴史的名所です。

五重塔の建築的特徴

国宝 五重塔は、高さ55メートルを誇る木造の建造物として日本一の高さを誇ります。

創建されたのは元慶7年(883年)で、長い歴史のなかで落雷や火災によって
何度も失われ、くり返し再建されてきました。
現在の五重塔は江戸時代の徳川家光によって再建された5代目になます。

五重塔の最大の特徴であり、最大の秘密は、建物の中心を貫く
「心柱(しんばしら)」の構造にあります。

心柱は、塔全体の重さを支えているわけではなく、地面の礎石(土台の石)の
上に立つだけで、周囲の各階の構造とは直接つながっていません

各層がそれぞれ独立して積み重ねられた「柔構造」になっており、
地震の際には、各階が互いにバラバラに、そしてゆっくりと揺れます。

この揺れに対し、中心の心柱が振り子や制振装置のように働き、各層の揺れと
心柱の揺れが互いに打ち消し合うことで、地震のエネルギーを吸収し、
塔が倒壊するのを防ぐと考えられています。

この技術は、現代の東京スカイツリーの耐震構造にも応用されていることで
知られています。

五重塔は文字通り「五つの独立した層」が積み重ねられたような構造に
なっていて通し柱がありません。
各層の重みは、その下の層の柱と複雑な木組み(組物、軒など)で支えられています。

均整の取れたシルエットと壮大な規模は、まさに京都のシンボルといえる存在です。

文化財としての価値

五重塔の内部には、初層部を中心に大日如来をはじめとする仏像群が安置され、
極めて高い宗教的・美術的価値を有しています。

普段は内部拝観ができないため、特別公開は貴重な機会となります。
仏像の荘厳さ、木造建築の精緻さを間近で体感することで、日本の伝統文化と
信仰の深さを実感できるでしょう。

紅葉の見ごろと楽しみ方

特別公開の時期は、紅葉が美しく色づく季節と重なります。
五重塔と紅葉の共演はまさに京都らしい光景です。

見ごろの時期

東寺の紅葉は例年11月中旬から下旬にかけて見ごろを迎えます。

特別公開期間(10月25日~11月9日)はちょうど色づき始めの時期にあたり、
早い時期の紅葉と文化財の拝観を同時に楽しめるのが魅力です。

ピークの真っ赤に染まった紅葉と比べると、グラデーションを楽しめる初秋の
景観が特徴的です。

紅葉と五重塔のおすすめ撮影スポット


東寺境内には紅葉の名所が点在しており、特に五重塔を背景にした紅葉風景
は格別です。

境内の池に映る逆さ五重塔と紅葉のコントラストは、写真愛好家にも人気の
スポットです。

また、講堂や金堂周辺の紅葉も美しく、文化財と自然の調和を存分に味わう
ことができます。

紅葉ライトアップ

東寺では紅葉シーズンにあわせて夜間ライトアップが実施されます。
夜空に浮かび上がる五重塔と紅葉の幻想的な光景は、昼間とはまた違った魅力を
感じられる特別な時間です。

ライトアップ期間:2025年11月1日(土)〜12月14日(日)

アクセスと周辺情報

訪問計画を立てるうえで欠かせないのがアクセス方法と周辺情報です。
京都観光と合わせて効率的に回れるよう、事前に確認しておきましょう。

電車・バスでの行き方

東寺へはJR京都駅から徒歩約15分と、観光客にとってアクセスしやすい立地です。
市バスを利用する場合は205系統「東寺道」下車、徒歩約5分

近鉄京都線「東寺駅」からは徒歩約10分で到着できます。

京都市内観光と組み合わせて気軽に立ち寄れる点も魅力です。

駐車場情報

東寺には参拝者用の駐車場が用意されていますが、紅葉シーズンは大変混雑
します。

台数に限りがあるため、週末や祝日に訪れる場合は公共交通機関の利用が
望ましいです。

車で訪れる際は、近隣のコインパーキングを併用すると安心です。

周辺の観光スポット

東寺の周辺には京都観光を楽しめるスポットが多数あります。

京都駅周辺のショッピングエリアや、徒歩圏内にある梅小路公園、鉄道博物館
などは観光ルートに組み込みやすい立地です。

紅葉観賞と合わせて立ち寄れば、より充実した一日を過ごせるでしょう。

まとめ

「東寺五重塔 京都非公開文化財特別公開」は、普段は入ることのできない
五重塔内部や貴重な文化財を拝観できる、限られた期間ならではの特別な
体験です。

2025年は10月25日から11月9日までの開催となり、秋の紅葉シーズンの始まり
と重なることで、歴史と自然を同時に堪能できる絶好の機会となります。

公開内容や料金、アクセス方法を事前にチェックしておけば、混雑する時期でも
安心して観光を楽しめます。

紅葉とともに輝く五重塔を眺めながら、京都の歴史と文化の奥深さをぜひ体感
してみてください。

タイトルとURLをコピーしました